「PLAN75」を観ました。
アマプラです。



年齢による命の線引きというセンセーショナルなモチーフを打ち出しつつ
、細やかな演出で、この世界を懸命に生きる人々を丁寧に描いた。
2025年には国民の5人に1人が75歳以上になると言われる日本で、
ここに映し出される状況は絵空事と言い切れない。
他者への不寛容さや痛みに対する想像力を欠いた世の中への危機感とともに、
命の尊さを静かに、そして強く訴える。


高齢化社会に投げかけられた国の対策。
[75歳になったら自ら命の選択ができる]と言うもの。

生きることに疲れてしまった人は、命を絶つのを国が手助けすると言う仕組み。
自殺しなくても苦しまずに眠るように…。

口にせずとも色々な角度からプランに関わる人の心の葛藤が描かれていて、
なんとも切なくなるストーリーでした。

役者さんが言葉少なにして、
それぞれがとても魅力的に「何か」を訴えかけていて、
自分なりに何が言いたいのか?心がズシッと
押さえつけられるように深く引き込まれていった。


75歳だからと言って、全員が死ななければならないわけではない。
選択肢はあるし、途中でやめる人もいる。

でも、高齢で仕事もなく年金もあてにならないし、
子供や身内に頼るわけにもいかず…。

生きていくのが難しくなっていくにつれ、
そのプランを選択せざるを得ない状況に普通の高齢者が向かっていく。

最後までどこを向けばいいのか考えさせられるような終わりかたで、
少子高齢化の日本の先に本当にあり得るもの?と思う反面、
国のお偉方は年齢的にも自らが当てはまる位置にいるわけで、
そんな仕組みを作るのだろうか?

まあ本当にできたとしても、
お金があって生活が心配なければ自分は論外でしょうからね。

結局は弱者が当てはまることか、と。
映画だけど、虚しさはそんなところもあるのかな。



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